我々はどこまで顧客の無茶振りに応えるべきなのか
ソフトウェアエンジニアとして生きていくにあたって、99.99%の場合は技術に強くない人材と共同して仕事を進めることになります。
もちろんOSS開発でスポンサーがついていてそれでメシを食っているような人はその限りではないのですが、ほとんどの場合において社内の技術に強くない人材(役員など経営陣だったり営業サイドだったり)や金払うからいい感じにしてほしいクライアントと関わっていくことになるわけです。
彼らと我々では見ているものの価値基準が大きく異なります。
これは、我々はBS(Balance Sheet; 貸借対照表、今まで積み上げた資産と負債)を見ているのに対して彼らはPL(Profit and Loss; 損益計算書、瞬間でどのくらい利益と損失が出ているかの指標)を見ていることが多く、そこで考え方が大きく異なります。
PLとBSとは会計用語ですが、プロジェクト進行における視点としてPL/BSというのはあくまで比喩的な話で、我々は過去に積み上げてきた技術的な資産(設計書やドキュメント、コードベース)を軸に次の機能追加でどう齟齬なく組み合わせていくか考えていくわけですが、彼らは「あ、この機能があればもっと売上や顧客獲得、便益に繋がる!」と思いながら考えるわけです。
そりゃ話が噛み合わないこともあるわけです。
ソフトウェアエンジニアの多くはプロジェクトの締め切りギリギリに顧客から「あ、そういえば〇〇(全然スコープ外の機能)ってついでに実装できます?」と言われたことがあると思います。
クソですね。
「うるせえ!!!じゃあてめえが実装しろよ!!!」と思ったことがあると思います。